平成26年度禅をきく会(中国管区教化センター主催11月26日於:岡山県)
11月26日(水)岡山県高梁市高梁総合文化会館に於いて、中国管区教化センター主催の禅をきく会が開催された。イス坐禅では、作法を説明した後に統監による禅話。その後10分ほどの短い時間ではありましたが、数百人の参加者がいるとは思えないほどの静寂の中、坐禅を実践して心を落ち着かせていただいた。
講演では、中部大学特任教授・工学博士の武田邦彦先生をお招きし、「自然と環境」と題して、曹洞宗が布教教化の柱とする環境についてご講演いただきました。
昨今、二酸化炭素は負の面ばかり報道されるが、実は生物にとっては大切な食べ物である。地球上にもう少しで二酸化炭素が無くなるという頃に人間が誕生して、その危機を脱することが出来た。人工物という言葉があるが、それを作る源の石油は元々過去の生物の死骸である。自然の中で生きる人間が、石油という自然の恩恵を受けて作り出すだけであり、人工などという大それた物は存在しない。こういった持論を解りやすい例を示してご講演下さった。
また、最近の健康志向の流行に対しては、食べ物や薬で人間は長生きが出来るのではなく、集団の中で役に立つこと、多くの人に貢献することが長生きの秘訣であるというお話をいただいた。テレビで拝見する通りの口調で、参加者は笑いながらも先生のお話に理解を示された様子であった。
最後に、トークコンサート「今日のこころ 私のこころ」では、毎週中国地方各地で放送しているラジオ法話より岡山県宗務所管内宗侶のお話を8話選び、エレクトーンの演奏の合間に、ナレーターが法話を聞かせると言う内容で進められた。また各法話をイメージした情緒ある絵をその都度スクリーンに映し出し、ナレーターの心のこもったお話と童謡などを織り交ぜた、心癒される演奏が一体となって観衆に感動を届けられた。
参加者:600名